Word・Excel に写真を入れる前に容量を整える
現場の写真を20枚貼った工事の報告書が80MBになりました。PTA の回覧の Word に写真を入れたらメールで送れません。画面では親指ほどの大きさなのに、ファイルの中にはスマホで撮ったままの大きな写真が入っているからです。
Word や Excel に写真を貼るときに大事なのは、画面に見える大きさではなく、ファイルの中に入るピクセル数です。貼ってから枠を小さくしても、中身は元の写真のまま残ります。この記事では、貼る前に整える方法と、もう貼ってしまった後で軽くする方法の両方を書きます。
写真の多い Word と Excel の表を1つにまとめようとしたら重すぎて扱えない、2MB のメールを600KB くらいにしたい、写真だらけの Word を編集していると会社のパソコンが固まる。ヤフー知恵袋にもこうした相談が並びます。原因はどれも同じです。
なぜ写真を貼ると重くなるのか
いまのスマホの写真は横4000ピクセルを超え、1枚で2〜5MB ほどあることが多いです。それを10枚貼れば、文字がどれだけ少なくても文書は数十MB になります。Word や Excel は、貼った写真を枠の大きさに合わせて縮めて表示するだけで、ファイルの中には元の写真を持ったままにすることがあります。
重い文書は送れないだけでなく、開くのも、スクロールするのも、保存するのも遅くなります。会社のパソコンで Word が固まるのは、パソコンが古いからとは限りません。
サイズ変更と圧縮は違う
| サイズ変更 | 圧縮 | |
|---|---|---|
| 変えるもの | 縦横のピクセル数 | 同じピクセルをより少ない容量で |
| 画質 | 減らした分だけ情報が消える | 設定によって少しずつつぶれる |
| 効果 | 大きい | 普通 |
| 元に戻せるか | 戻せない | 戻せない |
どちらも戻せないので元の写真は残しておきます。順番はサイズ変更が先、圧縮が後です。大きな写真を圧縮しても依然として大きいです。
貼る前のサイズの目安
| 使い方 | 長辺のピクセル数の目安 |
|---|---|
| Word に小さく(1段の幅、写真台帳の1マス) | 800 〜 1000 |
| A4 のページ全体に1枚 | 1600 〜 2000 |
| 画面で見る発表資料 | 1920 |
| 印刷して細部を見せる写真 | 落とさないほうがよい |
長辺4000ピクセルの写真を1000ピクセルにすれば、ピクセル数は16分の1になり、容量もほぼそれだけ減ります。報告書の写真の多くは、これで見た目にほとんど違いが出ません。

このサイトの画像サイズ変更なら、写真を何枚でもまとめて入れ、長辺を指定して一度に縮められます。iPhone の HEIC もそのまま入ります。処理はブラウザの中で行うので、現場の写真や子どもの写真が端末の外に出ることはありません。
Excel の写真台帳が重い
工事写真台帳、点検記録、商品一覧のように、Excel のセルに写真を並べていく使い方はよくあります。1シートに数十枚の写真が入り、それが何シートも続くので、Word よりもずっと重くなりやすいです。
- 台帳のマスの大きさに合わせて、貼る前に長辺800〜1000ピクセルに縮めておきます。
- スマホから写真を集める段階で、全員に同じ大きさで送ってもらうのは難しいです。集めたあと、まとめて一度に縮めるほうが確実です。
- 写真を差し替えたら、古い写真を削除します。見えない位置に写真が残っているだけで重くなります。
- 元の写真は別のフォルダに残しておきます。縮めた写真で台帳を作っておけば、後で大きな写真が必要になっても元から作り直せます。
貼った後に軽くする
Office の「図の圧縮」
Word、Excel、PowerPoint には、貼った写真をまとめて軽くする「図の圧縮」という機能があります。写真を選ぶとリボンに出る図の書式のタブから開けます。そこで解像度を選び、文書の中の写真すべてに適用するか、選んだ写真だけにするかを決めます。トリミングした写真の切り取った部分を削除する選択肢もあり、これも容量を減らします。
メニューの名前や選べる解像度は、Office のバージョンや Windows・Mac で違うことがあります。自分の Office で見つからなければ、Microsoft のヘルプで「図の圧縮」を調べてください。
写真を縮めて貼り直す
「図の圧縮」で思ったほど減らないときや、写真の数が多いときは、元の写真をまとめて縮めてから貼り直すほうが早いこともあります。写真が台帳の決まった場所に入っているなら、同じ大きさで差し替えれば配置は崩れにくいです。
PDF にしてから小さくする
相手が直す必要のない報告書なら、PDF にして送る方法もあります。Word や Excel の「名前を付けて保存」で PDF を選び、まだ重ければ PDF の圧縮で写真だけを小さくします。写真だけを小さくする方式なら、文字は選択も検索もできるまま残ります。
大きさはそのままで容量だけ落とすなら
印刷に使う写真でピクセルを減らせないときは圧縮を使います。写真は目につきにくい情報から捨てていくので、ほどほどに落とせば違いは分かりにくいです。
文字や図表の入った画像は圧縮に弱いです。文字の縁に汚れが出ます。スクリーンショットのように文字が多い画像は、圧縮せず PNG のままにするほうがよいでしょう。
形式も容量を左右する
- JPEG、写真に向きます。容量が小さいです。文字や線が多いと汚くなります。
- PNG、スクリーンショット・図表・透明背景に向きます。写真に使うと容量が大きくなります。
- HEIC、iPhone の標準。Windows の Office では扱えないことがあるので、JPEG にしてから貼ります。
写真を PNG で保存しておいて「なぜこんなに大きいのか」となる例は多いです。形式を変えるだけで大きく減ります。
送る先の上限
| 送る先 | 公式に書かれている上限 |
|---|---|
| 25MB | |
| e-Gov 電子申請 | 1回の申請で合計100MB。社会保険・雇用保険の手続きは1ファイル50MB以下 |
| 会社や学校のメール | 管理者が決めています。分からなければ担当に確認 |
Gmail はヘルプで「個人用の Gmail アカウントの場合、上限は 25 MB です」としています。e-Gov は FAQ で、手続きによって上限が違うと案内しています(どちらも2026年時点、最新の案内を確認のこと)。相手の会社のメールの上限が分からないなら、10MB 以下を目安にすると安全です。
申請サイトや応募フォームに写真そのものを出すときの容量の合わせ方は、別の記事にまとめました。
入れる前の確認
- 縮めた写真を100%で開いて見ます。文書に入れた後では確認が遅いです。
- 写真に含まれる位置情報に気をつけます。スマホの写真には撮影場所が入っていることがあります。回覧や PTA の資料なら特に。
- 背景に別の書類やモニターの画面、子どもの名札が写っていないか見ます。
よくある質問
- 貼った後でも軽くできますか。
- できます。Office の「図の圧縮」で文書の中の写真をまとめて軽くするか、元の写真を縮めてから貼り直します。PDF にして送ってよいなら、PDF にしてから写真だけを小さくする方法もあります。
- 何ピクセルにすればいいですか。
- Word の1段の幅や写真台帳の1マスなら長辺800〜1000ピクセル、A4 のページ全体に1枚なら1600〜2000ピクセルが目安です。印刷して細部を見せる写真は落とさないでください。
- PDFにすると軽くなりますか。
- PDF にしただけでは、中の写真の大きさが変わらないので、あまり軽くならないこともあります。PDF にしたあと圧縮で写真を小さくすれば、大きく減ります。
- 文書で写真を小さく表示すれば容量も減りますか。
- 減りません。表示の大きさだけが小さくなり、ファイルの中には元の写真が入ったままです。
- 縮めた写真を元に戻せますか。
- 戻せません。縮めるときに消えた情報は返ってきません。拡大してもぼやけるだけなので、元の写真は別に残しておいてください。
最終更新 2026年10月14日 · 2026年10月時点の情報です。